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無事解決したので、笑い話として書く。
ある朝、千景とおさんぽ。九電記念体育館、6時半頃、帰ろうかなっとすると、おさんぽ友達と出会う。
「この子、迷子みたいなんです。どうしよう、あたしは仕事が・・・」
俺 も そ う だ が ?
こういうとき、男は黙って受けて立つのが格好いい。彼は首輪を装備していたので、予備リードを使って確保。
ややびっこを引いている。脚を触っても特別痛がる様子はないので、急を要することはないのかな?。
この時間帯に次々やってくるおさんぽ友達に、
「この犬と顔見知りではないですか?」
と訊くものの、一様に首を振るばかり。困ってしまってわんわんわわーん。
とりあえず、ウチに連れて帰り、食事と休憩を与え、9時になったら交番なり病院なりに行くことにして、この場は解散。おさんぽ友達から連絡網を展開。
ごはんと水を与え、どうしても遊びたがる千景と隔離。彼は疲れてるんだから寝せようぜ。使ってない部屋があって良かったなあもう!。
9時まで思い悩む。
1.この犬を飼うのか?。すると、次に出会う迷子犬も飼わなくてはならない。
2.しばらくウチに置くのか?。しばらくっていつまで?。今日は居て良くて、明日はダメな理由はなに?と自問する日が来る。
3.里親を捜すのか?。里親が見つからなかったとき、1.に戻る。
と、思い悩む人のために、行政というサービス業は存在する。動物管理センターに渡せば、3日間の生存権が与えられる。この間は、交通事故に遭わず、餓えることもない。同時に、飼い主を捜す。
この間、俺もボーっとしてるわけではなく。webに飼い主捜し情報を展開。
で、市の職員がやってくるのだが、彼が犬を確保するために持っているのは針金。おまえの血は何色だ。ちょっと涙が。まぁ千景が顔をベロベロと慰めてくれるんだが。
午後出勤。だけれども仕事に身が入るわけもなく。サブクエリもりもりのSQLが書けない(笑)。自身を再帰呼び出しするメソッドが書けない(笑)。
翌朝、webの飼い主捜し情報に反応有り。
「ビラをまきます」
「知り合いに展開します」
という協力申し出があり。本当に有り難い。
その一方で非難有り。
「動物管理センターに引き渡すとは、ながのは非道い怪物だ!」
「では、優しいあなたが引き取ってあげてください」
「いやそれはちょっと」
口先ばっかりでなにも出来ないやつはすっこんでろ。
あと2日間。もしも最悪の結末になった場合、十字架を背負うのは俺ではない(と思わないとやりきれない)。十字架を背負うのは、飼い主としての立場を放棄した人間だ。
すべての犬は天国へ行く。だけども、犬を放棄した人間は地獄へ行く。俺は一生懸命頑張って、そうして俺が天国に行ったら、一足先に神様の元に帰っていた千景が、待っていてくれるんだ。
webの各所から情報提供有り。
「管理センターに電話したら、飼い主から連絡があったそうな」
「管理センターの抑留中リストから消えた!」
ということなので管理センターに電凸する。はたして、飼い主さんが管理センターへ見えられて、無事に引き取られていったとのこと。よかったよかった。
連絡網をクローズ。webの各所もクローズ。
で、だ。今後のために、ベストな方法を、決めておかないか。ご近所ネットワークで。
で、だ。犬を登録するとき、DNAを登録してIDにする、ってのはどう?。鑑札が要らなくなるし、犬の個体と、台帳を、一意で突き合わせ出来るんじゃね?。このアイディア誰か買わないか。
これを発展させると、人間が戸籍を取得するときにDNAを登録。犯罪の抑止力になると思うんだが。ま、問題も色々あるんだが。まずは犬猫からって事で。
更に言うと、犬については救う方法が確立したとして。それでもなお、世界には不幸がいっぱい。日本の失業者をどう救うのか。チベットの弾圧をどう救うのか。アフリカの飢餓と貧困をどう救うのか。そう考えていくと、俺は、個人は、ほとんど無力なんだな。
だからみんなで協力しないと、世界は良くなっていかないんだな。協力があったから、あの犬は、飼い主と再会できたんだな。