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40歳にさしかかる独身女性。その、隙間。
絶賛しますよ雑な芝居に厳しいこの俺が。以下ベタボメだから、おまえら覚悟しろ!。
役者、スタッフワーク、脚本、演出。全てが完璧だ!。狂気の世界が大好きな、俺の好みにドンズバ。モダンスイマーズ「トワイライツ」を抜いて、2009俺ベストプレイ。そして、俺が今までに見た飛ぶ劇場作品のなかで、最高傑作。俺がそう思うのは、内容と、俺の年齢境遇が近いことだけではないと思うんだ。
ネタバレ要注意マジで!
劇場に入ってまず、セットが素晴らしい。黒壁に白いパーツ。本番始まると、これに明かりが映えて、ものすご美しい。
初見の印象として、すこし気味悪い。後にこれは、内容にドンピタはまってることが判るんだけど、冒頭では、洋館風だからかな?ちょっとずつ歪んでるからかな?と思っていた。
最初のシーンで、なんだかホラーっぽい、なんで?と思ったら、後にその通りだった。ホラーを見せずにその雰囲気だけを醸し出すスタッフワーク、芝居、そしてその演出が実に巧妙だ。
内山さんがとにかく素晴らしい。当て書きかな?。今までのどの作品よりも、生きている。
存分に実力を発揮してる、かつ、押しつけがましくない。本当に素晴らしい。大事なことなので二回書きました。
朝の明かりで、踊り場に立つスーツ姿の寺田さん。このシーン、ものすご格好良い。
お父さんとお母さん。良い感じに狂ってるよソファ周り!。
飛ぶ劇の、というか、乳原さんの明かりが好きだ。
上手からのソースフォーにスリット、バックからの石目スパイラル。これら、気持ちの奥底がぞわぞわする効果。
窓向こうの#86(?)も、いい感じに気味悪い。
フラットな明かりの、人物の立体感が素晴らしい(壁が黒ってことも一助だ)。かつ、前明かり(Fr)を低い位置から打ってるので、役者の目がキラキラする。芝居が好きな人の明かり作りだ。プロだ。
ということを、俺ごときが批評するのは失礼だ。
だけど、若手劇団で、雑な明かりを作ってる事に心底イラつくし、プロに頼めばその分、芝居の品質が上がるって事を知るべき。明かりだけじゃないけど。
選曲が好きだ。クラシックは大音量で聴きたいからね。SEも、細かく気を使ってあって好感。