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わからんかったー!。というのが見終わってすぐの感想。だけどのちに、じんわりわかってきた。わからなくてもいいということが。
時系列と場所が錯綜するのが目新しい。おそらく、そこを狙っていたんだろうな。ということを、アフタートークで理解。小説家が、プロットを考える、ああじゃないこうじゃないと組み立てる頭の中。たぶんそんな感じ。目新しいとは思ったけど、それが面白いか、というとまだまだ荒削り。もっと洗練されるといいな。
だけど俺「イヌの日」の気持ち悪さが味わえるんだろうなと思って劇場に行ったので期待はずれ。トトロを見に行ったら火垂るの墓でした的な。演劇的にいうと、阿佐ヶ谷スパイダースを見に行ったら夢の遊民社でした的な(それはそれで嬉しいかw)。
序盤の葛河家の食卓がとてもすき。光石さんと村岡さんのリズムがすばらしい。
作家が考える虚構世界に生きている登場人物が、虚構に生きていると感じる物語ってのは、古いお話なのでは、と思う。
伊達さんと馬淵さんの台詞回しは不条理劇の翻訳劇チック。イギリスっぽいというかね。好きじゃないなあ。
役者がみな美しい。豪華すぎる。
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アフタートークって難しいね。演劇は(とくに今回のような作品は)100人の観客が100通りの解釈を持つと思う。アフタートークで謎解きをしたらそれこそ陳腐じゃんか。
アフタートークでの質問コーナーで意見を言っちゃうのは恥ずかしい。意見は、意見を求められている場で言うべきですな。
俺の耳には音がうるさいほど(効果的を超えてやや説明的に)聞こえていたのだけど。これで
「音が使われていない」
と感じちゃうのは、やっすいテレビドラマでも見てるつもりちゃうかと。
わからないならば、わからないことが本当のこと。訳知り顔で
「面白かった!」
と言っちゃうのは恥ずかしい。