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退屈しているおっさんの日記

鹿殺し「暴れん坊銀河鉄道の夜〜前張り2012〜」 2012/05/12 ソワレ

     ものすご面白かった!2012俺ベストプレイ(暫定)。見なかった人はまことに残念でーした!!。以下ネタバレなし。

  • 銀河鉄道の夜と私。
     宮沢賢治の未完作品。不勉強にして読んでない。
     北村想が「想稿・銀河鉄道の夜」として戯曲化。これを福岡の劇団が舞台化したのをいくつか見た。飛ぶ劇場「睡稿・銀河鉄道の夜」は大胆に作り替えてて興味深い。
     俺にとっては地味なお話。劇作上のクライマックスをザネリ落水に持ってくる場合が多いように感じるけど、物語上のクライマックスはカンパネルラとの別れじゃないかな。この点で飛ぶ劇場の作品は好感持てる。
  • 鹿殺しと私。
     今は亡き(笑)スミックスホールESTAで、「ベルゼブブ兄弟」を見た。すっげえ面白かった。演出が笑いの方向に向かってセンスいいんだよな。DVD買ったわ。
     今日はとてもとても楽しみにしてた。
  • つか芝居と私。
     大学生の頃、戯曲から入った。台詞がセンス良くって。「熱海殺人事件」は池田成志のロンゲストスプリングが一番好きだ。モンテカルロイリュージョンは2回みた。
     映画は「蒲田行進曲」「熱海殺人事件」がいいね。
    「男女の別れを支える冬の海は、どんなセットでも表現できない。そんな冬の海は、観客の心の中だけに存在する。つまりセットは不要。衣装も然り。」
     だからつか芝居はシンプルなセット、衣装はジャージ。「飛龍伝90」は再現不能な名作。
  • 演劇と私。
     ままごと「わが星」以来、演劇がつまんない。想像力でどこまでも飛んでいけるのが演劇の面白さじゃん。その表現は演劇じゃなくていいじゃんと思う作品が多くて残念。
     か〜ら〜の〜!
     前張りは究極じゃん!。これこそ演劇の面白さ!。笑って泣いた!。


  •  可能な限り衣装を簡略化、ってつか芝居のエッセンスじゃーん、と思いながら見てた。アフタートークで、チョビさんがつか芝居の影響を色濃く受けてるって話に得心。キャラメルボックスが嫌い、って点も共感(笑)。

     今まで見た「銀河鉄道の夜」の中で一番好きだ。一番面白い。いままで泣いたことなかったけど、今日はちょっと泣けた(そのあとすぐ笑ったけど)。この先「銀河鉄道の夜」を見るときに、前張りと比べてしまうんだろうな。俺は経験と照らし合わせて
    「そこ端折るんだ(笑)」
    「その解釈はおもろい!」
    とか思った。芝居を見過ぎると面白い芝居は減っていく(ひどいものが多いから)んだけど、今日は
    「いままでいっぱい見てきて良かった!特に銀河鉄道の夜
    と思った。経験の蓄積があるから楽しめる事もある。

     前張りに囲まれて、チョビさんasジョバンニの繊細な表情に好感。ジョバンニがストレートに演じるからカンパネルラとの対比でより笑える。演出めっちゃセンスいいな。