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彼氏さんは全く素晴らしいです。実にエンジニアらしい。これぞHack。パスタと草野球では、パスタの方がお洒落。丑の刻参りとフラペチーノでは、フラペチーノの方がお洒落。インスタグラムはすごいですが、使い方を発見した彼氏さんもすごいです。マッシュアップ!。
彼「なんかさ、わかりやすい基準って作れないの?オシャレの」
私「みんなそれがわからないから苦労してファッション誌読んだりお店回ったりするんだよ。一朝一夕で全部理解しようとするのはよくない」
エンジニアの彼氏さんが回答を求めるのは、よくわかります。そしてエンジニアが望む回答を、彼女さんができないのもよくわかります。
メンズファッションの文法と、レディスファションの文法はおそらく違うし、エンジニアは一つの問に一つの解が欲しい(戻り値が2つとか設計がおかしいだろ)ものですが、ファッションに正解はないですからね。
ソコソコお洒落とされるメンズファッションについて、以下一朝一夕で理解してもらいまーす。
要件(要件?)
- お洒落とはセンスではない。見せ方の技術。
- 技術である以上、習得が可能だし、規約やHackが存在する。
- 技術のすべてを習得する必要はない。最小限の学習で、そこそこの成果を出す。
規約
- 黒い服を着ない。
- ベルトは必ず着用。
- 柄物を2つ以上使用しない。
- ヨレヨレシャツを着ない。
- 汚れた靴を履かない。
- 背筋を伸ばして胸を張る。
実装すべきアイテム
- グレーのスニーカー
- グレーパンツ
- 紺のジャケット
- 白い形態安定シャツ
doc
以上の組み合わせを用いれば、チェックシャツを着ている学生さんではありませんし、見た目に頓着できない残念なエンジニアではありません。
イギリスのぼっちゃんが、最初に買い与えられる服は、グレーパンツと紺のジャケットだそうです。これを基本アイテムとして、買い足しながら着こなしを学ぶそうです。
日本には残念ながら、そういった風習はありません。おしゃれに目覚める中高生時代を、黒の詰め襟で過ごすものですから
「黒 is 無難」
の習慣になってしまうのも無理は無いです。
グレーパンツ + 紺のジャケット + 白シャツが優れている点は、スケールが容易ということです。
四十八茶百鼠と言いますように、一口にグレーと言ってもさまざまなグレーがあります。#FFFFFFに近づくほどおしゃれさんに見え、#000000に近づくほど非おしゃれさんに見えます。最初は無印でよいです。ユニクロにはライトグレー無地のパンツはありません(憤慨)。
白のシャツといっても、生地の素材、生地の番手、衿型、前立て、柄のバリエーションが有ります。主張してくる柄を避け、地味な柄を選びます。そのほうが疎結合しやすいからです。また、強い柄をシャツに持ってくると、他に柄モノを使えないからです。
ヨレヨレだと社会人失格、だけどアイロンをかけるのはめんどうなので、形態安定シャツを奨めます。最初は無印orユニクロでよいです。
ジャストフィットが本道ですが、エンジニア的には、腹回りに多少の余裕があったほうがいいです。ジャストサイズで椅子に座ると、腹は苦しくなるから。
シャツ腹回りのだぶつきを隠すには、ジャケットのボタンを止めればよいです。紺色も数種類がありますが、ザ・紺色(16進数で説明できなくて申し訳ないですが)を最初は買っておいて、後にスケールすればよいです。2万円以内でよいので、彼女さんからプレゼントしてあげてください。生地がテカテカしてないジャケットを。
ここにグレーのスニーカーを合わせる理由は、泥はねがついても(あまり)目立たない、かつ、歩きやすいからです。
以上の組み合わせが初期配備です。
非お洒落さんに見える可能性が低い点で、エンジニア的には美味しいはずです。ここから差し色って技術を習得すれば、ぐんとオシャレさんに見えます。
スケーラビリティについて
- ストールをプラス
- ジレをプラス
- カーディガンをプラス
- 革靴を履く
- ネクタイorループタイをプラス
- パンツに(地味な)柄物を持ってくる
- ジャケットに(地味な)柄物を持ってくる
- シャツを薄いブルーにする
- キャメルのウールコートをプラス
- グレーのダウンコート(テカテカしない)をプラス
などなど。
アイテムをそれぞれ配列化しておいて、サイコロ振って今日のコーディネイト教えてくれるプログラムがあれば、思考リソース節約できます。
関連
anond.hatelabo.jp
構成をリプレースするのが面倒、あるいは興味が無いからです。
世の母親はチェックのネルシャツを買って来ます。確かに子供には似合います。<余談>私が子供の頃のネルシャツと言ったら、子供の肌に攻撃的で、痒くてたまりませんでした。迷惑でした。</余談>
ボトムスはコーデュロイパンツでした。おしゃれに目覚める中学生になると、ジーンズにリプレースされました。
以上が私の出発点でした。世の男性はいつのタイミングかで、母親服を脱して自分でリプレースしていくと思うのですが、いまネルシャツを着てるエンジニアは、以下の仕組みでワードローブをメンテナンスしてきたのではないかと推測します。
ネルシャツがサイズアウトしたら、似たようなネルシャツにリプレース、ジーンズがサイズアウトしたら、似たようなジーンズにリプレース。
あるいは冗長性を確保してあって、常に二枚以上の同アイテムがホットスタンバイしているかもしれません。そうやってスケールしてきた構成は、でも基幹構成がジーンズ+チェックのフランネルシャツなので、別方向に育ちません。
COBOLで出来たシステムを、モダンな言語で置き換えるように、OS9をOSXに移行するように、どこかのタイミングで、基幹構成を一気に入れ替える必要があるのですが、興味が無いひとはジーンズ+チェックのフランネルシャツが、慣れてるからの理由でレガシーにしがみつきます。子供服のままで社会に出ます。
無地の無難アイテムを組み合わせて、トータル無難な構成が出来るってことを知るべきです。
理論的と言えるかどうか不明ですが、経緯は上記ではないかと考察します。
レガシーな構成{ネルシャツ, ジーンズ}は見た目が子供っぽく、スケールする毎に複雑化します。スケールしても子供っぽさから抜け出ることが出来ません。DreamWeナントカで作ったゆうすけのホームページへようこそみたいになります。
チェックのフランネルシャツと、他アイテムとの親和性が非常に悪いからです。そも、日本人体型との親和性からして悪いと思います。我々は、西部開拓時代の金鉱掘りではないから。日本で販売すること自体がガンだと思います。
モダンな構成{グレーパンツ, 白シャツ, 紺のジャケット}に置き換えることで、以下メリット出ます。KISSの法則。
各アイテムがシンプルで、他との親和性が高く、スケールしやすい、汎用性が高く(左記は、疎結合してるとも言える)、イニシャルコストも低い(10万は絶対かからない、5万はかかるか微妙)。
無難でつまらないとは見られる可能性ありますが、ジーンズにチェックのネルシャツよりは数段マシです。かつ、無難よりも下方に縮退する可能性が低い。フォールトアボイダンス。
おわりに
めずらしくマジレスしてしまった…。
エンジニアの属性{非お洒落, 暗い, 会話ができない}と思われてるのは嫌なんだ。見た目もしゃべりもチャラいのに、成果物はめちゃ堅牢ってかっこいいじゃーん。