ニコニコ動画で夢の遊眠社「半神」を見た。1990年春、ももちパレスで見たバージョン。
当時、殆どわかんなかった。それは俺が、高校演劇あがり、かつ、無教養な田舎者だったから。夢の遊眠社は「誰かが見た夢、のような芝居」を作るんだって。それを知ったいまならわかる。
演劇は細部まで辻褄が合っていなくてもいいってこと、演劇はわかんなくても楽しいってこと、とんでもなく悲しいおはなしってこと、悲しいけれど救いがあるってこと、手術室の中でシュラとマリアが約束したこと、も今なら。
10年ぐらい前に、知人からVHSを借りて見た。その時は、当時に見えなかったものがちゃんと見えたと思った。いま振り返ると、分かったとはいえないだろう。
また10年後にも見たい気がする。デジタルリマスターされた映像を。
- にぶんのいちとにぶんのいちで、しぶんのに!しぶんのにはタンゴのリズム!
- 先生、私をひとりにして欲しいの
- 孤独は、ひとに成る子にあげよう。代わりにおまえには
夢の遊眠社DVDボックス、ってのが世の中には存在するらしい。絶版らしい。俺がもし晩年をむかえることが出来たら、それまでに集めた芝居のDVDやVHSを見て過ごすんだ。生で見たときの事を思い出して懐かしむんだ。