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静かな演劇と私。
東京では静かな演劇ってのが流行っているらしい、平田オリザってのが旗手らしい、てことを聞いたのは96年頃だったか。台詞を叫ばない、事件が起こらない、って記号をもってるらしいと言うことだった。
それ以来、静かな演劇らしきものを数点観て、静かな演劇を俺は嫌いになった。
とはいえ、本流である青年団の作品を観ずして静かな演劇を語るなかれだよね。某T氏の熱烈オススメでもあるし。
たいへん集中して観れた。品質がとても高い、上質の舞台。一切の破綻がない。静かな演劇の本流がこれならば俺は、静かな演劇を嫌いではない。静かな演劇の劣化コピーこそ、唾棄すべき存在だ。記号をコピーして、静かな演劇をやった気になってんじゃねえよってこった。
だけど残念なことに、まったく面白くない。観たあと、くらーい気分に。芝居は客を楽しませるべきと俺は思っていて、そこが合わないとこだろうなと思う。別のお話だったら、楽しめるかも知れない。青年団はまた観たい。
あのシーン、怒りの炎が見えた。俺は正面で観たいよ。でも、わざわざ正面を向かないのが青年団メソッドだろう。このシーンに限らず、役者が客席に背を向けてるシーンが多い。
集団を維持するために行動や目的が必要なのは本末転倒。屁理屈を用いて、きみのかくめいいしきをそうかつするよ、ってか(笑)。やめたければやめればいいやん(笑)。やめるひとをとめるひつようもないやん自分がやめたいのにやめてないからってさ(笑)。
そんなことより
「世界革命戦争、勝利のために」
を思い出した。飛龍伝90は名作やで。